哲学カフェ~「実践・トイレ掃除」に学ぶ

「トイレ掃除から学ぶ」をテーマに佐藤弘一さん(関西大学サッカー部OB会会長/関西大学理事)をお招きして、4月23日(火)に哲学カフェ「実践編」を行ないました。
この日、放課後に自主的に集まった生徒・教職員、関西大学サッカー部監督の島岡健太監督ら15名が参加し、トイレ掃除後の討論には大阪芸術大学の学生らも参加しました。

佐藤さんは、掃除を通して自分たちの「心の荒み」や「社会の荒み」をなくすことを目指して活動しているNPO法人「日本を美しくする会」に所属する西宮掃除に学ぶ会の代表世話人もされています。
10年以上にわたりまちの掃除や公衆トイレの掃除などをしてきました。
この日、2階トイレ前に集まった生徒たちを前にして掃除用具一式を手渡し、早速「実践編」です。素手でスポンジを持ちながら小便器の内側や排水トラップを持ちあげ掃除を始めました。
そこにいた生徒や教員らは、一瞬たじろぐとともに、ある種の「すごみ」を感じました。
佐藤さんは淡々と黄ばんだ排水トラップを集めてバケツに入れ、「嚴校長先生、一人でこれを洗って来てください」と差し出しました。
嚴校長は、元気一杯に「分かりました」と言って、スポンジを素手で持ちながら洗い始めました。
それを皮切りに入学したばかりの中等部1年の男子も、他の生徒や教職員らも1階・2階トイレに分かれて便器と向き合いながら30分から1時間かけて一生懸命に掃除をしました。島岡監督、池田副校長、宋事務局長、竹内先生、廣田先生ら大人も真剣に取り組みました。
素手でスポンジを握りしめ、そのまま便器に手を突っ込みながら。

トイレ掃除を終えた後、哲学カフェが始まりました。「若いころに会社を経営していた頃は、
社員に怒りちらして心が荒んでいた。会社が行き詰まった時に、トイレ掃除を始めることで自分と向き合うことができた。何か実益や名誉を求めてやるのではない。自分から淡々とやる。他の人への強制もない。『小』を貫くことで、人や社会の荒みが少なくなれば。そして自分の心が整う」と佐藤さんは語りました。

生徒たちは口々に、「トイレ掃除は汚いと思って、これまで正直サボっていました。いい経験になった」、「他人のためではなく、自分のためにやるという意味がなんとなく分かったような気がする」「一か所汚いところをきれいにすると、他の汚いところが気になってくる。創意工夫がそこから生まれ、それは他のことにも通じることがある」などと感想を語りました。
これを契機にKISの学校文化は、またどのように変わっていくのか。5月連休明けには、スポンジと洗剤、網ブラシなどのトイレ掃除用具が学校内に新しく置かれます。



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