“海外研修”異考説的展開②-《Fiji編》
〜進化し続けなければ、
海外研修の意味はない!?〜
研修旅行、今出てきている案は…
国内研修と新たな海外研修。
国内研修は、先進国日本における格差問題に正面から取り組むべく、釜ヶ崎他へのフィールドワークが候補に挙がっている。
後者においては、フィジー-Fiji共和国への研修。
そのFiji。私達の、Fijiという国に対する一般的なイメージは…青く透き通る珊瑚礁の海・緑あふれる島々(写真参照)。
確かに、海も山も、びっくりするぐらいキレイな国で、南国特有の時間が流れ、パラダイス、、、の一言が、つい口からもれてしまします!
けれども、リゾートに訪問する訳ではないのです!
Fiji「研修」旅行なのです!
そのFiji。長らくイギリスの植民地であったこの島国は、クイーンズ・イングリッシュの国。
まず考えられるのが、英語研修であろう。
だが、この国の置かれた状況そのものが、KISという学校における学びに必要とも言えるのだ。
まず、歴史的には、イギリスによる植民地支配と太平洋戦争時の日本軍による爪痕(写真参照)。
それは、かつて戦争があった、という事実だけではない、現在にも続く、負の連鎖たる現状。
例えば、輸出を原則とする単一作物としての「Sugar-砂糖」プランテーションの今(写真参照)。
価格の国際競争の結果と、土地所有に関する少数民族と多数民族の法的優位・不利から来る現状。
そして、パルプ(紙の原料)輸出がもたらした光と影。
特に日本がFijiよりパルプを購入しているのだが、確かにFijiに外貨は与えるも、新たな環境問題の湧出という、ある種の悲劇。
また、Fijiという国には、植民地時代にイギリスの政策でインドから肉体労働者として連れてこられたインド系住民とフィジー人との間に横たわる、多数派と少数派の政治・経済問題があるという。
彼らは、その問題に対し、どう向き合い・どう考え・どうしようとしているのか、『過去として、その歴史を、現在として、その知恵を、未来として、その方向性を、現地で知り・感じ・学べる国、それが、Fijiという国』なのだ。
さて、KISの近所にお住まいで、KISの良き理解者である所の、大阪芸術大学講師・北口学先生は、かつてJICA(国際協力機構)派遣でFijiに滞在、開発協力に尽力されてきたとのこと。
漁船に一週間乗り込み一度も下船せずドキュメンタリー撮影したこともあったとのこと。その北口先生のご紹介で知己を得た佐藤真由美さんは、航空関係のお仕事を通じ、Fijiへは百回以上渡航されたご経験があるとのこと。
このお二人が、KISのために、何か協力できないかということで、Fiji政府や在日本大使館に太いパイプを持っておられる佐藤さんが奔走。。。
そうなんです。池田とジェレミー先生の“鋼鉄コンビ”が再び(*´▽`*)~笑~!!
Fiji視察の始まりです!
…つづく…
文章:池 田 大 介(副校長・進路指導部長)
写真:ジェレミー・ハード(英語科・平和学担当)