12月7日(金)に南京大虐殺幸存者(被害者)夏淑琴さんの話を聞く特別授業を行いました(内容の詳細は同タイトルの別記事をご覧ください)。
参加した生徒の感想を、一部紹介します。
「一言で表すと衝撃でした。話を聞いた後、しばらくそれ以外のことを考えられずあまりにも内容が衝撃的過ぎて、笑えなかったです。話している時の淑琴さんの顔や目を見ていると言葉は分からずとも淑琴さんの気持ちや感情が伝わってくるようでした。日本軍がしたこと、虐殺に限らず女性にとって、おそらく一番屈辱であろうレイプを8才のころ目の前で見た淑琴さんの気持ち、思いは、分かろうとしても一生分かることが出来ない本当に悲しくておそろしいことばかりでした。お話の中でも出て来ましたが、日本には子どもや親もいるであろう日本兵は何故こんなむごいことが出来てしまったのか、ふしぎでならないです。おそらく中国の方々を自分達と一緒の人間として見ることが出来ていなかったのでしょう。戦争は人を変えてしまう、おそろしいですね。そしてこの事件を日本で当時報道されなかった話題にならなかったとして存在を否定している一部の人達は、この写真、映像、証拠を見てもなお否定できるのか私には理解が出来ません。この事件の事実が早く多くの人に知られることを望みます。」
(高等部Kさん)
「兵士が、上の人から指令されたとしても人間がどうしてこんなことができるのだろうかと思いました。日本兵士達も日本に帰ったら家族がいるだろうし、子どもも親もいて良い父親なのかもしれない。けど戦場になるとみんな人が変わったように人を殺し…、人は環境や状況や周りの人の影響力によってこんなにも人が変わってしまうんだと思いました。また、中国人をかくまったという外国人達を本当にほこりに思うし、こういう状況になったとき国境関係なく、一人の人間としてみんなが助け合える世界になればな…と思います。」(高等部Iさん)
「私がもっともびっくりし、感動したのは夏淑琴さんの日本の若者に対するお考えでした。あの時の日本軍は心底憎いが、その後の新しい人達―若者には責任がないということです。そして、彼らに己の体験をお伝えになることがご自分の責任であるとおっしゃいました。この考え方はなかなかできるものではありません。いくら後の世代だからといっても、同じ日本人ということで怒りをぶつけるのが普通だと思います。私でしたら問答無用で全ての日本人がきらいになったと思います。それほど想像しがたい体験をしたからです。なのに、きちんと感情をコントロールして、むしろ相手に働きかけるとおっしゃられています。ものすごい刺激になりました。これについて書いた日記をふりかえることで、ずっと記憶し、考えていきたいです。」
(高等部Sさん)
社会科教員 水野友美