今年の教科横断共通学習のテーマは「アジアの平和と共生」です。
10月の集中学習週間に続き、関連イベントとして、 11月22日、全校生徒が集まった中、
細見和之先生(京都大学教授、ドイツ哲学)を招き、
講演&ライブ公演「私の出会った金時鐘先生」 を聴くことができました。
詩人金時鐘先生は本校学園長でもあります。
細見先生は1985年、阪大卒業後、 大阪文学学校で金先生に出会って以来、40年近くの付き合いで、 最近は金先生の詩に曲をつけ歌っています。
在日コリアンとしてどこにも属しない、 だからこそどこともつながる「境界人」 としての詩を書いてきた金先生の人生と詩の世界は、 夢みたいなことを夢みようとする「越境人」 を目指す生徒たちにとって大きな励みとなりました。
細見先生、ありがとうございました。
夢みたいなこと
詞 : 金時鐘 曲 : 細見和之
ぼくがなんかいうと
じきにみなが 笑ってかかる
「夢みたいなこというな」と
ぼくまでもが
そうかなあと 思ってしまう
それでも ぼくは
あきらめられないので
その 夢みたいなものを
ほんきで夢みようとする
そんなことで
もう友らは ひやかしてもくれない
「またか!」というようなもんだ
それでも夢を 捨てかねて
ぼくは一人で もちあぐんでいる
(詩集『地平線』所収)