さまざまな年齢、所属を越えた人々によるトークサロンである「哲学カフェ」の今年第6回目が11月13日(木)放課後に行われました。
今回は、中等部3年生の佐藤さんと韓侑奈さんら学生がテーマ設定からチラシでの呼びかけまで主体となって行い、学年を越えた多くの学生に加えて、KIS教員、大阪大学大学院生や教員、豊川中学校PTAの保護者の方、NPO関係者、地域の方など、多様な顔ぶれ24名が集まり盛会となりました。
テーマは、「恋愛」。まずは、冒頭で、中等部3年生が美術の時間に制作したショートムービー「恋する乙女たちin KIS」をこの日はじめてお披露目。勘違いを生んだり、うまく気持ちを表現できない不器用な男子学生らを描いた青春ムービーを皆で鑑賞したあと、佐藤芙優子さんが名ファシリテーターを務め、「恋愛」について様々な角度から議論を行いました。
「いま恋愛してる人!」というはじめの問いかけに始まり、徐々に話題は深まっていきます。
「昔は、黒電話の前で相手のお父さんがでないか怯えながら電話をした」、「いまはスマホやメールで簡単に告白できちゃう・・けど、本当に簡単になったのかな?」といった、世代間による「伝え方」の違いや共通点について議論を交わしたり、「恋愛」と「愛」の違いを「愛は、人としての優しさや温かさのこと。家族や友達に使ってもしっくりくるし、恋愛より深いものかな?」と首をかしげたり。
また、恋愛は手段か目的か、恋人は性格か顔か、お見合い結婚はありかなしかといった価値観に関する話題や、同性愛やトランスジェンダーなどの社会的なトピックについての議論に至るまで、多岐に渡る話題で盛り上がりました。
はじめは、互いの顔色を見ながら恥じらいを見せつつ発言をしていた参加者たちも、最後には、晴れやかな顔で様々な感想や意見を述べていました。
「誰をどのように愛するかは、どのような自分を選択するかということだと思う。」「いろんな形の恋愛を認めていけたらいいなと思いました。」「自信がないというのはもったいない。失恋もいっぱいしたらいい。伝える勇気と(もう伝えてしまおうという)諦めが大事」。
―世代や性別、立場の垣根を越えて語りながら、どんなトピックでも議論を深めていくところにKISの面白さがあります。
今回はじめて参加した学生も多くいましたが、「はじめての哲学カフェの参加だったけど、テーマや雰囲気がすごく楽しかった。また参加してみたい。」といったコメントも聞かれました。
今後、この緩やかな場が一層広がっていけば、もっといろんな気づきや発見が生まれていくのでは。今後も楽しみです。