4月10日、韓国国際協力団KOICA広報官であるキム・ジョンフンさん(29)がKISを訪れ、特別講義を行いました。
新学期を迎え、新しい希望をもって学校生活を再開したい季節にぴったりの講義でした。
大学2年生の時まで確実な夢もなく、父親のコンビニ店を助けながら、平凡な生活を送っていたキム・ジョンフンさんに転機をもたらしたのは、「なぜ、韓国軍がイラクに派兵されなければならないのか」という大学の授業の討論でした。
同僚たちの討論を聞いても疑問を解くことができなかったキムさんは、当時の駐韓アメリカ大使、駐韓米軍司令官、そして、韓国の外交通商相宛てに「派兵は韓国人の反米感情を煽り、韓米関係を悪くするだろう。
なのに、なぜ派兵するのか。
直接、説明してほしい」と手紙を送りました。
なんと3人全員から返事をもらい、面会まですることになりました。
外交通商相はいまや国連事務総長のパン・キムンさん。
若いキムさんの気概を高く評価したパンさんは以後、キムさんのアドバイザーとなります。
国際政治にすっかり興味を覚えた金さんのその後の行動はまさに勇敢でクリエイティブ。
外交専門の全国大学生組織の立ち上げ、世界の碩学を招いた国際シンポジウムの組織。
どちらかといえば、内向的な性格で、英語も下手なキムさん。
しかし、睡眠も忘れて、たった一人で不可能に挑戦し続けました。
キムさんはKISの生徒に向かって、「先ほどコリア史の授業を参観したが、感動的な授業だった。
この日本の地にKISがあることに自負を覚えている。
」「夢を持ちなさい。
繰り返しのように見える日常だが、ある瞬間、昨日とはまったく違う1日がやってくる。
その瞬間を笑って迎えられるのは夢を持ち、毎日毎瞬間、最善を尽くした人。
」
「私が会った世界的リーダーの共通点はみな夢を持っていること。
パン・キムンさんが国連事務総長になったので、もう夢は果たしましたかとメールを送ったら、NOという返事だった。
彼もまだまだ夢を追っている。
みなさん、20年後の自分を想像して、努力してください。
」と激励しました。