〈自分史〉とアイデンティティ②~教養・LA科授業

1月31日(月)、教養・LA科授業は前回に引き続き,三木パンガヤン幸美さん(フィリピンと日本のダブル・大学1回生)と市川トーマス友基さん(大阪生まれのアメラジアン・社会人)を講師に迎え,「〈自分史〉とアイデンティティ」と題して行われました。

前回は,三木さんと市川さんの〈自分史〉を生徒に語りかける形式で授業が進められましたが,それを受けて今回は,生徒が各自の〈自分史〉を年表に書いていくかたちで学びが行われました。

自分が生まれてから今までに何があったのか,自分が生まれる前の家族の歴史はどのようなものだったのか,自分の将来はどのように描くことができるのか。
そのようなことを,生徒全員が1枚の大きな紙に書いていきました。生まれた直後に大きな手術を受けたこと,海外で生活していたときのこと,スポーツの大会で活躍したこと,自分が在日コリアンであることを知ったときのこと, KISに入学したときのこと,友だちとのケンカのこと,将来いいアボジになりたいこと……。
そういった多くのことが,紙の上に書き連ねられていきました。

三木さんや市川さんからは,生徒たちに次のような言葉が送られました。

「KISの中だったら自分のことを言えるっていう安心感があるはず。でも,社会に出たらそのことが当たり前じゃなくなる。そのことを知っておいて」
「自分のことが大事にできている今この時間を大切に,いい友だち,いい関係を築いてね」

「仲間同士だからという感覚で,友だちのいろんなことを知らなくなっている面もあると思う。君たち在日コリアンのなかでも,いろんな人がいて,必ずしもひとつの生き方があるわけじゃない」
「それぞれのアイデンティティ,自分自身を失わないで人と接していくと,人間関係が開けてくるんじゃないかな」

「在日」の先輩の〈自分史〉に触れ,自分たちの〈自分史〉を振り返った全2回の授業。三木さんと市川さんの軽快なトークと,必ずしも滑らかではないけれども,経験に裏打ちされた言葉での語りかけは,ひとつの「越境」のかたちの実演だったように思いました。

 

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