今年度、第6回目「教養・Liberal  Arts」科授業を実施

今回の授業は、7月5日、財団法人とよなか国際交流協会(大阪府豊中市)の職員で、子どもサポート事業担当の今井貴代子氏をゲスト・ティーチャーに招いて行われた。

まず、ワークショップ「じゃがいも」が行われた。
中等部では、3人ずつのグループにじゃがいもが1つずつ渡され、そのじゃがいもをめぐる物語をグループで作成した。
「名前は石丸ジョニー。ニックネームはジミー石丸」「カンボジア生まれで、彼女はニンジン」「ほんとはサツマイモになりたかった」といった物語が生徒たちからは出てきた。
高等部では、1人1つずつじゃがいもが渡され、そのじゃがいもを自分に見立てた自己紹介が行われた。「韓国で生産されて、日本に輸出された」「片面はきれいに見えるけど、もう片面はざらざら」「この子は一生懸命がんばってるけど、なかなか芽が出ない」といった自己紹介がなされた。
今井氏は、「同じようにみえるじゃがいもも、愛情をもって見てあげたら一つひとつ違って見えてくる。これって人と一緒」「想像することが創造することにつながっていく」と語った。

次に、プロジェクターをつかってとよなか国際交流協会の紹介がなされた。とよなか国際交流協会では、地域に住む外国人たちに対する日本語教室や相談事業、居場所事業などを行っており、特に、社会的にディスエンパワーされやすい「女性」や「子ども」への支援に注力していること、日本語教室では「教える人-教えられる人」というタテの権力関係の逆転が目指されていること、子どもたちに近い目線に立ちやすい多様なルーツをもった大学生ボランティアが活躍していること、などが説明された。
生徒たちは熱心にスクリーンを見ており、休憩中に協会の活動について質問をする生徒の姿もあった。

続いて中等部では、生徒や金敬黙先生からの質問を受けて、今井氏が現在の職業につくまでの軌跡などが語られた。また、金敬黙先生から、とよなか国際交流協会の大学生ボランティアとKISの生徒たちとのコラボレーションが案として提起された。グループでの話し合いの後、中等部の生徒たちからは、文化祭で各国の料理の出店、各国の音楽や踊りでのステージ発表などがアイデアとして出された。
それを受けて高等部の授業では、各国の伝統的な民族衣装でのファッションショー、伝統的な楽器でのセッション、各国の踊りをミックスしたものの発表、などが案として挙がった。

生徒たちから出てきた案を受けて、今井氏からは、「大学生ボランティアも日本生まれだったり、幼い時に日本に来た人が多い。みんなと一緒」「みんなも、周りの人から伝統的なものを求められたとき、困らない?」といったアドバイスがなされた。
KISのLA科授業のコーディネーターである金敬黙先生(中京大学准教授)からも、「伝統」の意味するところを再考してみては、という意見が出された。

生徒たちからは、「大学生ボランティアにまず会いたい。会って話がしてみたい」という声が挙がった。両者の出会いの機会を設けるために、生徒の代表者が大学生ボランティアに宛てた文章を作成することになった。

今後、文化祭という機会に限られない何らかのかたちで、とよなか国際交流協会の大学生ボランティアとKISの生徒たちのコラボレーションがなされることが約束された。

 

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