第6回体験学習、京都・丹波マンガン記念館を訪問

11月30日(水)、全校生徒と教員で貸し切りバスに乗り、第6回体験学習として京都市右京区にある丹波マンガン記念館に行きました。
元館長の李龍植先生の講演を聞いた後、坑道、展示品を見学しました。
強制連行のこと、多くの方が鉱山での労働を強いられていたことは知識として知っているものの、実際に従事されていた方のお話は胸に迫るものがあります。
この記念館は先生のお父様が個人で立ち上げ、ご家族が支えて完成したものだそうです。
長い歳月と、膨大な費用をかけて目の前にある記念館が、一人の意志が成し遂げたものであることに生徒は静かに驚いているようでした。

資金不足から一度は閉館を余儀なくされ、現在は在日コリアン、日本人、韓国人が力を合わせてNPOとして運営されています。
「資金難が続く中、お父様が亡くなられた後にどのような思いで続けられたのか?」という生徒の質問に、龍植先生は、未来のために負の遺物を無くしてはならないという思いを繰り返し話して下さいました。
未来は過去を忘れて新たに始めることではないのだ、と。

講演後、お父様が丹波のマンガン鉱山で働いていらっしゃった本学園講師の船越先生から、お父様の遺品が寄贈されました。
寄贈式では当日参加できなかった船越先生に代わり、校長先生からNPO法人丹波マンガン記念館の李順蓮事務局長にカンテラ、水平器など6点が寄贈されました。

戦後60年が過ぎ、当時の体験を聞く機会は貴重になってきています。
「これまでKISで勉強してきて、いろんなことを考えてきた。
これからも考え続けていかなければならないという思いを持った。
」という生徒の感想を引き出して下さった、丹波マンガン記念館関係者各位に感謝申し上げます。



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