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多彩なラインアップで教養・LA科が開始

今学期もLA科 (教養科)の各講義が始まりました。
今学期は「もっと科目を増やしてほしい」という要望に応え、前期6科目、後期5科目の多彩さで開講しています。
前期開講の科目は「自己表現ワークショップ」「SQヒーリングワークショップ」「映画」「国際関係セミナー」「エスニックスタディーズ」「知識の論理(TOK)」のラインアップです。
うち「知識の論理(TOK)」は2016年度からのIB (国際バカロレア)導入を見越したもので、中等部2年生と3年生に受講を制限しています。

2回目の5月10日は「エスニックスタディーズ」と「SQヒーリングワークショップ」の教室を覗いてみました。
「エスニックスタディーズ」は大阪大学の大学院で多文化共生の未来設計を学ぶ大学院生がグループで担当しています。
先生と生徒という垣根を越え、「哲学カフェ」の対話方法を通して、異文化やエスニシティについて考えていきます。
「今すぐ治療しなければ、そのイスラム教徒の若い娘は命を失うかもしれない。しかしその娘は異教徒の男性による治療は絶対に受けたくないと言う。私(看護師)はどのような態度を取るべきだったか?文化や民族性は命よりも大切なのだろうか?」

なかなか難しい質問です。この文化相対主義にかかわる難しい問いに対し、みんな真剣に自分なりの答えを考えて出していました。正しい答えはないかもしれません。
しかしこのような問いについて向き合っていくことは多文化共生社会を考えていく上で、とても大切なことではないでしょうか。

「SQヒーリングワークショップ」の今日のテーマは「伝える」でした。グループごとに前半はジェスチャーや絵で見たものを伝えるワークをし、後半は言葉を越えて思いの力も通じていることを実感するワークをしました。
一人、二人では、なかなか力を持ちえないのに、三人が集まれば、それは組織という一つの力を持ち、それが周りの状況までも変えてしまうことができるということを、実際に横断歩道で一人、二人、三人が同時に空を指して、周りの人たちがどんな反応を起こすかを実験した事例を通して考えました。
今後の教養・LA科授業の展開が楽しみです。